26年秋の例会開く
北摂甲南会の平成26年秋の例会が、10月18日(土)に池田市で開催された。
今回は折から宝塚歌劇が100周年を迎えたので、これをテーマとして阪急電車の創業者で宝塚歌劇の生みの親である、小林一三氏ゆかりの施設を訪問する文化的な企画である。
当日は、先ず15時に、小林一三氏が収集した美術品を収蔵・展示する逸翁美術館前に福島賛幹事が掲げる北摂甲南会旗を目印に集合し、先ず目黒昭彦幹事長から挨拶があり、引続き現在の新館開館5周年の記念展「月を愛でる うつろいと輝きの美」を観賞した。多くの収蔵品の内から、月をテーマにした書画など62点(重文・重美を含む)が展示されており、学芸員の説明があった。
すぐ近くにある小林一三旧邸は小林一三記念館雅俗山荘として公開されており、ここでは第86回展示として、阪急電車関係の資料と一三氏ゆかりの品が数多く展示されており、当時から床暖房、バス・トイレ付の寝室なども自由に拝観できた。中でも子息の小林米三氏が甲南大学創設者平生釟三郎先生に随行して海外旅行をした時に持参したラベルを沢山貼ったトランクが目を引いた。
逸翁美術館の隣の池田文庫は、宝塚歌劇や阪急電車の資料など約22万点を所蔵しており、宝塚歌劇100周年記念の「旅するTAKARAZUKA--海外公演・全国ツアーの軌跡--」が開かれており、宝塚ファンには懐かしいヅカジェンヌの顔を見られた。
以上の見学後、池田駅前の料理店ひら川に移動し、懇親会が開かれた。会するものは、旧制甲南高校卒業後なお元気な吉田正和名誉会長、学園から薬袋真人広報部長、片岡睦夫宝塚甲南会名誉会長、竹田栄一阪神甲南会長、有村清大阪三島甲南会副会長、日浦恵造酒井甲南会副会長ら日頃交流している近隣甲南会からのご来賓らを迎え、和やかに開催された。
司会進行は樋口尚子幹事で、先ず田上綱彦会長から開会の挨拶があり、その冒頭に岩田正太郎北摂甲南会初代、三代会長が10月3日に享年94歳で逝去され、会として弔意を表した旨の報告があり、一同黙祷を捧げた。続いて卒業後の同窓生の交流の場は各地甲南会であり、近隣の甲南会との交流も含めて親睦をはかりたいとの挨拶と、11月23日(日)に学園で開催される同窓会の講演会や交流会を紹介すると共に合わせて幹事会を開き、次回例会の企画などを協議するので出席されたいと呼びかけられた。
次に来賓の紹介があり、来賓代表として薬袋広報部長と片岡宝塚甲南会名誉会長からのご挨拶をいただいた。その中で注目されるのは片岡氏が小林一三翁と平生釟三郎先生との交流や、旧宅に展示されていた海外旅行カバンを持って小林米三氏が平生先生の随員として外国訪問した秘話が披露されたことである。有村氏からは、阪急電鉄の重役を勤められていた父上の蔵書の内から宝塚関係の古書を持参し回覧された。
ここで元タカラジェンヌの紅多香子さんが登場し、宝塚歌劇団の思い出を語ると共に「すみれの花咲くころ」など2曲を歌っていただき、田畑正信幹事から謝意を表し大きな拍手を受けた。
懇親会は、竹田阪神甲南会会長の乾杯の音頭によって始まり、料理店ひら川の創作料理「深緑しゃぶしゃぶ」の鍋を囲んでなごやかに進行した。各テーブル共、この日に初めて出会った同窓生でもすぐに打ち解け、談笑が続いたが、その途中で初参加10名による自己紹介も行われ、こもごも思い出や近況を語った。
最後に橋本隆吉副幹事長から閉会の挨拶あり、お開きとなった。(田上綱彦)